HACCP理解への近道〜ドライシステムとHACCP:9〜
C:ドライシステム運用の必須事項!温度管理〜その2〜
温度管理における具体的な作業手順は、案外明らかにされておりません。
厚生労働省や文部科学省が示すマニュアルや基準に従って、各現場がそれぞれに考えて対応しています。
よって、今回はある航空会社の機内食工場の受け入れ時の作業内容をモデルにして解説致します。
B温度管理の具体的な方法:
<2.受け入れた食品はどの順番で保管するか?>
● 最初は冷蔵品から検収:受け入れた食品の中で最も温度が上がってしまいやすいのは、冷蔵状態にある食品です。ですから、温度の計測は、冷蔵状態の食品から開始し、速やかに外部梱包(ダンボール箱等)から取り出して冷蔵庫に保管して行きます。ですから、検収室のレイアウトとしては受け入れから一番近い場所に冷蔵庫が設置されていなければなりません。
● 次は冷凍品を検収:食品を冷凍温度に持ってゆく事には、冷蔵温度に持ってゆくよりも大変なエネルギーが必要です。ですから、冷蔵食品の次に温度の管理をすれば良いのです。やはり、外部梱包は外し、内部梱包の状態で冷凍庫に入れます。よって冷凍庫のレイアウトは、冷蔵庫の次に受け入れ場所に近い所が理想的なのです。
● 最後に室温保管食品を検収:これらの食品については、基本的に温度の計測を行う必要はありません。梱包の破損や破れをしっかりとチェックする事と衛生害虫が侵入していない事が重要なポイントになります。
◆ 非接触型温度計を使う場合の注意点:非接触型の温度計は、物質から放射されている赤外線の量
を捉え、捉えた部分の平均値を温度に換算して表示しています。よって、あまり離れた位
置から温度計測しますと、食品以外の部分の赤外線まで拾い、食品では無い部分の温度との平均値を表示する事になってしまいます。食品との距離は10cm以内に保って、食品には触れないようにして温度を計測しましょう。(16号へ)