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■加熱蝶理

焼 く
煮 る
ゆでる
炊 く
炒める
揚げる
蒸 す
加熱

■冷やす

■洗う

■皮をむく

■切る

■混ぜる

■ゴミ処理

■包む

■運ぶ

■掃除をする

調理の科学

はじめに:
「ゆでる」「煮る」「炊く」「蒸す」「揚げる」「焼く」と私達日本人は、さまざまな加熱方法を使って、昔から四季折々の素材を美味しく調理して来ました。
そして、美味しく調理する方法には、「コツ」があると言われますが、実は、それらの方法には、全てに科学的な根拠があるのです。
それは、具体的には、食品素材の選択、保管に始まり、下処理、裁断、加熱、配膳というプロセスを通 る訳ですが、ここでは、加熱に関する解説から機器を絡めてお話ししたいと思います。

「加熱」という行為の意味:
私達は、多くの場合、様々な食品に熱を通して食べます。一体どういう目的の為に加熱するのでしょうか?以下にまとめてみます。
食品の持つ栄養素と切っても切れないお話になります。

1.食味・食感を上げる。

▼軟らかく!:
炭水化物の中でもデンプン質は、植物系に多く含まれるもので貯蔵デンプンと呼ばれ、高い密度で組み合わさった状態になっています。
貯蔵デンプンというとピンと来ないかも知れませんが、種子(米・麦・大豆・小豆)や、根(ジャガイモ・サツマイモ)、地下茎(タマネギ・サトイモ)の状態になっています。
たとえば大豆・米など、そのままでは水分の含有量が20%以下なので、食べても硬くて美味しくないどころか、消化吸収が出来ずにお腹を壊してしまいます。
こうした貯蔵デンプンの場合、加熱は、水を使うことによる「湿熱式加熱」が多くの場合有効です。つまり、水と熱を加えてデンプンの粒子の鎖を解きほぐして軟らかく食べやすくするという目的でおこなわれるのです。

▼歯切れ良く!:
今度はタンパク質の話になりますね。タンパク質の多いもの、特に肉。馬肉や鶏肉など、生で食べる場合もありますが、ほとんどは加熱して食べる事が日常的です。
生のままで食べる肉は、歯切れが悪く、咀嚼(噛む事)するだけで疲れてしまうくらいです。
そこで、加熱するのですが、ご存知の様にタンパク質には熱を加えられると凝固する性質がありますので、熱によって固くなり、歯切れが良くなり、食べやすくなるのです。

▼甘く!:
これも米のデンプン質のお話になりますが、米を構成するデンプンの粒子は、加熱される前には、ミセル構造と呼ばれる密度の高い結晶構造を作っていまして、この状態をβデンプンと言います。
βデンプンの状態は、人間の体内の消化酵素に対して反応し難く、食べると消化不良で、お腹を壊してしまう。
で、このβデンプンに熱エネルギーを持った水分を加えるミセル構造が崩れてと膨潤(簡単にいうとフヤけた状態)し、αデンプンになります。(α化とか糊化ともいいますね。)
αデンプンは、唾液に含まれる消化酵素に反応しやすくなり、甘み(糖化)が感じられる様になるのです。
デンプンに甘みが出てくるカラクリ、これも加熱の目的の重要なものの一つです。

▼香りを上げる:
食品本来の香りを、加熱によって香ばしく、香りの面から食欲のそそる状態にします。

▼見た目を美しくする:
色、焦げ目によって質感を上げ、見た目を美味しそうに仕上げます。

▼臭みを消す:
食品本来の香りではあるものの、加熱方法によっては、嫌な臭いが出てしまう場合があります。例えば、大型の淡水魚の様に、焼いてしまうとかえって生臭さが強くなってしまう場合には、香りや味の強い調味料や香味野菜と一緒に煮たりしますと、嫌な臭みが出ることを押さえ込むことが出来ます。

▼不味成分を抜く:
野菜などに含まれ、本来「アク」と呼ばれる食品の不味成分を加熱によって取り除くことが出来ます。

2.食品の持つ栄養素を消化吸収しやすい様にする

▼デンプンの場合:
基本的に生の状態のデンプン(βデンプン)はほとんど消化されません。
その理由は、やはりミセル構造という密度の高いデンプンの結晶体が構築されているからです。甘く!のパートでも触れましたが、熱エネルギーを持った水によって初めてαデンプンとなり、人間の体内にある消化酵素によって分解されやすくなる、つまり、消化吸収されやすくなるのです。

▼タンパク質の場合:
熱によるタンパク質の凝固は、栄養素の吸収という点よりも、むしろ咀嚼(噛むこと)によって細かく砕きやすくなるということで消化吸収を助けるという意味があります。
生の状態のタンパク質は、弾力性に富み、咀嚼には困難な条件を備えているのです。

3.有害な微生物を殺す
全ての食品は、微生物に汚染されやすく、特に食中毒の要因となる微生物が食品上で繁殖することによって、食中毒が発生します。微生物の中には熱に強い種類のものもありますので、食中毒菌の全てが加熱によって殺すことが出来るわけではありませんが、食品の中心まで熱を通すことは、食中毒事故の原因菌として高い発生比率を占めるサルモネラ菌や小型球形ウイルス(SRSV)、腸炎ビブリオ、O−157などを効果的に殺すことが出来ます。

●「美味しさ」のポイント:
加熱は最低限度で良い? 香りは美味しさの60%を決めると言われております。よって、100℃で沸騰させたまま20分以上もの加熱を続けたり、材料が縮んで焦げてしまうまで焼きますと、調理室中にプーンと美味しい香りは広がりますが、それは部屋だけを美味しくしているのであって、材料からは、どんどん美味しい香りが逃げている状態を作り出しているのです。後に残ったのは栄養素や旨味の抜けた食品のカスになってしまいます。
つまり、加熱は最低限度で良く、充分以上に加熱を続けることは、オーバークッキングを生み、食品本来の栄養素や食感、風味が失われるばかりでなく、ガス・電気などの加熱機器に使われる熱源の無駄にもつながります。

それでは、それぞれのご説明をご覧下さい!
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